【ものの見方を変えてみる】

騒がしい毎日です。

 

サミットが終わって落ち着いたかと思いきや、京都の爆弾テロに吉本興業。

そんなうちに令和初の国選選挙も終わりました。

 

大がかりなニュースが続々と飛び込んできて少し食傷気味の一週間。

 

 

 

国を揺るがすレベルなのは明らかに選挙や京都アニメーションさんの爆弾テロ事件ですが。

どうも世間の関心は吉本の闇営業問題の方にあるようで・・・。

 

 

それというのも、分かりやすいニュースとドラマチックな展開に大衆は興味を惹かれやすい。

 

そして勧善懲悪のような絵に描いたシナリオを求めるというのが現代日本人のテンプレートなのです。

 

 

このブログで世間のニュースや芸能ゴシップについて書くのはちょっと違うような気がするんですが、今日は敢えて拾ってみます。

 

今回の吉本騒動。

特にこの2,3日の動きについて。

 

 

——

 

内容に関してはもう皆さんご存じかと思うので一切割愛して。

僕が気になったのは「物事の見え方」とその「立ち位置」について。

 

 

そもそも今回の話の発端は、いわゆる“反社会勢力”の下へ“事務所を通さずに”仕事を受けた芸人さんの行動からスタートします。

(この直営業が是か否か、反社会勢力がどーのは今回置いておいて)

 

 

そこで「トラブルに巻き込まれた!」と判断した事務所側は、芸人さんを護る為に事情聴取を行います。

 

 

そこで芸人さんは(内容の大小はともかくとして)事務所側に虚偽の報告をします。

(“忘れてた”だとしても内容に相違あれば虚偽としてとらえられても仕方のないことです)

 

 

そしてその後、「前回の報告は虚偽でした。実はお金貰ってましたスミマセン。」みたいな報告を事務所側は受けることになります。

 

ここが今回一番のポイントです。

 

さて、皆さんは「裏切られた経験」と「裏切った経験」。

どちらが多いでしょうか?

 

 

僕は過去にいくつかの経験があります。

家族だったり友人だったり部下だったりといくつかのケースがありますが。

 

信用して、守ってあげたくて、全力を尽くしたうえで裏切られてしまった苦い過去。

 

勿論今そのことを引きずっているわけではありませんが。

相手を信用していて。

信用したくて、守ってあげようと思った相手に、嘘をつかれていたことを知った時の落胆。

それはすさまじいもので。

 

僕は恐らく「裏切った経験」よりも「裏切られた経験」の方が圧倒的に多い人生を歩んでいます。

 

 

例えば。

皆さんの部下や愛する人にAという人物がいたとします。

 

Aが外でトラブルに巻き込まれ暴力事件を起こしました。

Aに事情を聞くと「僕は被害者です。先に手を出したのは向こうです」と言っています。

 

あなたは守ってやりたいと思い、Aを護る為の言い分を相手に主張します。親が子を守ろうとする一心で。

 

しかし係争の最中にAは、

「実は先に手を出したのは僕でした。金も取ろうとしました。嘘をついていました。」と証言します。

 

 

さて。この時のあなたのとるべき態度は?その心境は?

 

——

 

僕が思い出したのはこんな経験でした。

もう信じられん。別にどうなっても知らん。

けれど、愛情はあるから見捨てるわけにもいかない。

 

どうしたら良いのか、そして嘘をつかせてしまった自分にも責任はあるんじゃないかと自責の念に駆られるのです。

 

 

予め言っておくと。

僕は事務所側を擁護するわけでも彼らが取った行動を肯定しているわけでもないです。

あくまでも「守ってやろうとして、信じて、嘘をつかれて、裏切られたときの気持ち」を自分の体験に重ねてしまっただけ。

 

 

ちなみに当然と言えば当然ですが、世論は圧倒的に芸人さんの立場に同調しています。

 

それは何故か。

 

本来なら今回のきっかけを作ったのも虚偽の報告をしたのも芸人さんサイドなのですが、そちら側に肩入れする人が多いのは「現代日本の世の中は被雇用者が圧倒的多数である」という現状にあります。

 

 

 

つまり、守るべき立場の人よりも「守ってもらって当たり前」の立場の方が大多数を占めているわけで。

 

どこかに

「国は国民を、企業は社員を守って当たり前」

というぬるい思想がはびこっているのが事実です。

 

 

残念ながらこの現状はそうすぐには変わることなく、

「社員を守ろうとしている大企業」よりも、「大企業に見捨てられた労働者」にシンパシーを感じてしまうのが現代日本人なのです。

 

 

もっと言えば、「本気で誰かを守ろうとしている人」或いは「守ろうとして裏切られたことがある人」は更に少ないのかもしれません。

 

 

——

 

なによりも残念なのは、こういった一連のやり取りを見ていて、

 

「社長になりたい」とか。

「責任ある役職に就きたい」とか。

 

或いは「政治家になりたい」「総理大臣になりたい」というような夢を見られなくなってしまう日本の姿。

 

 

責任を取らなきゃならないくらいならば一生楽な場所にいたい。

 

そう思わせても仕方がないくらいに、日本全体が勧善懲悪を求め、やり過ぎなほどに“弱きを助け強きをくじく”傾向にあるのは非常に危険なことなのです。

 

 

問題の火種は一か所では無いはず。

そして物事には表があれば必ず裏があるということ。

「白が好き!」と大声で言う人の陰には必ず「黒が好き」という人もいるのです。

 

視点を変える。立場を変えてみる。

点だけで見ずに線で見る。面で捉える。

 

そうすることでまた違ったものの見え方がしてきて、自分の視野も広がる筈。

 

 

最近の日本人に欠けてきているバランス感覚と視野の広さを、もっと大切にしていかにゃならんと思う今日この頃なのです。

 

 

 

 

 

笑い相手がいて、初めて生まれるんだよ。
相手を信用しないと笑えないよ 。

(萩本欽一)

 

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